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最低賃金のチェックをする時期がやってきました



7月25日に開催された中央最低賃金審議会にて

令和6年度の地域別最低賃金額改定目安について取りまとめが行われ

全国各地、おおよそ現在の最低賃金から50円アップが目安とされました。


【参考記事】


最低賃金額の改定は企業、とりわけ中小企業には影響が大きいものです。


  • 時給額(時給換算額含む)が改定予定の最低賃金額に満たない従業員はいないか

  • 時給額が改定予定の最低賃金額以上だが、 最低賃金額すれすれではないか


新たな最低賃金の適用は毎年10月1日から


今の時期から時給額のチェックをし、賃金額改定が必要な場合には

従業員への説明や新たな労働条件通知書・雇用契約書などの準備をしておきましょう。


この記事では、最低賃金の概要と計算方法についてご説明します。


 

最低賃金とは


日本では、最低賃金法に基づき国が賃金の最低限度を定めており、

使用者(企業)はその最低賃金額以上の賃金を支払わなければならないとされています。


仮に最低賃金額より低い賃金を労使間の合意の上で定めていたとしても

それは法律によって無効とされ、最低賃金額と同額の定めをしたものとされます。


したがって、最低賃金未満の賃金しか支払わなかった場合には、

最低賃金額との差額を支払わなくてはなりません。

最低賃金額以上の賃金額を支払わない場合の罰則も定められています。


最低賃金は毎年10月1日からの1年ごとに改定が行われます。


 

賃金額チェックの計算方法


最低賃金額以上の賃金を支払っているかチェックするための計算方法は、

対象となる従業員の給与体系によって異なります。


対象者の給与体系に合わせた計算方法で確認をしていきましょう。


  1. 時給制の場合 時間給 ≧ 最低賃金額

  2. 日給制の場合 日給 ÷ 1日の所定労働時間 ≧ 最低賃金額 ※日額が定められている特定(産業別)最低賃金が適用される場合は  日給 ≧ 最低賃金日額

  3. 月給制の場合 月給 ÷ 1か月平均所定労働時間 ≧ 最低賃金額

  4. 出来高払制その他の請負制によって定められた賃金の場合 出来高払制その他の請負制によって計算された賃金の総額を当該賃金計算期間に出来高払制その他の請負制によって労働した総労働時間数で除して時間当たりの金額に換算し、最低賃金額(時間額)と比較

  5. 上記1~4の組み合わせの場合 基本給が日給制で、各手当(職務手当など)が月給制などの場合は、それぞれ上記の式により時間額に換算し、それを合計したものと最低賃金額を比較



 

賃金額チェック計算時に含む賃金


最低賃金と比較する賃金額を計算する場合、

計算に含まれる手当をきちんと把握しなくてはなくては正しい計算が行えません。


よくある間違いとしては

時間外労働手当の計算方法と同じように計算していることがあります。

時間外労働手当の計算に含む手当と最低賃金の計算に含む手当では

対象となる手当が違ってくるのでこの点に注意しましょう。


最低賃金と比較する時給額の計算は、 実際に支払われる賃金から下記表の手当を除いた金額で計算を行います。


除外される手当

臨時に支払われる賃金

結婚手当

1箇月を超える期間ごとに支払われる賃金

賞与

所定労働時間を超える時間の労働に対して支払われる賃金

時間外手当

所定労働日以外の日の労働に対して支払われる賃金

休日手当

午後10時から午前5時までの間の労働に対して支払われる賃金のうち通常の労働時間の賃金の計算額を超える部分

深夜割増手当

精皆勤手当


通勤手当


家族手当



 

以上、最低賃金の概要と計算方法についてでした。


計算した結果、

ご不明な点や相談したいことがあればお気軽にご連絡ください。







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